成分名:エスフルルビプロフェン(NSAIDs)、ハッカ油
先発品:ロコアテープ
後発品:なし
<予想される疾患>
・変形性関節症における鎮痛・消炎
<先確認>
消化性潰瘍を併発していないことを確認
アスピリン喘息の既往歴がないことを確認
ニューキノロン系薬剤の併用がないことを確認→GABA抑制→痙攣誘発
妊娠後期でないことを確認
<服薬指導>
[効能説明]
「痛み止めの貼り薬です。」
[服用方法説明]
「1日1回患部に貼ってください。」
「1日に2枚まで使えますが、同じタイミングでは2枚貼らずに1枚だけ使用して下さい。」
「しっかり皮膚に密着して剥がれにくいのが特徴なので、剥がす際はゆっくりと慎重に剥がしてください。」
[副作用注意]
・接触皮膚炎
「貼った部分にかゆみ、かぶれなどの症状があらわれた場合には、使用を中止して医師または薬剤師に相談してください。」
参考:ロコアテープを適正にご使用いただくために(大正富山医薬品)
Q. なぜ1日2枚まで?
A. 有効成分の吸収性が非常に高く、痛み止めを飲んだことと同じくらい血中に成分が入るためです。
{もっと詳しく}ロコアテープ2枚を反復貼付した7日目のAUCが、フルルビプロフェン錠の定常状態のAUCと同程度であったため。
Q. どのくらいで効果が出て、どのくらいで消えるの?
A. 30分後くらいから効き始めて、12時間後くらいには最大になります。その後24時間は効果が落ちる事は少なく、48時間後にやっと消えていきます。
Q. 貼る、はがすタイミングは?
A. 貼るタイミングといたしましては、お風呂上りに、よく水分を拭きとってから、貼ってください。その後1日中つけていても問題はないのですが、人によっては10時間ほどで痒みが出たりやかぶれたりすることもあるので、その際ははがしてもらって構わないです。
Q. 剥がしにくいんですが、どうすればいいですか?
A. お風呂など、お湯につけて剥がしてもらうと剥がれやすくなります。
Q. 光線過敏症の心配はありますか?
A. 光線過敏症の心配はほとんどありません。
{もっと詳しく}光線過敏症の原因となる非共有電子対(lone pair)を持つ構造がエスフルルビプロフェンには含まれないため光線過敏症の心配はない。 一方、ケトプロフェン(モーラス)[カルボニル基(>C=O)]やジクロフェナク(ボルタレン)[アミノ基(>N-H)]は構造中に非共有電子対(lone pair)が存在し、紫外線により非共有電子対が共役構造の中に飛ばされることで、反応性が高くなり、抗原抗体反応をおこし、光線過敏症が生じてしまう。
[へー!そうだったんだ!]ハッカ油は有効性目的ではなく、皮膚透過性を上げるため
エスフルルビプロフェンの経皮吸収性を高めるため膏体にハッカ油を配合している。経皮吸収性が高いことから、他のNSAIDs外用剤よりも注意が必要。
[へー!そうだったんだ!]アドフィードとの違い
アドフィードパップ(普通薬)はフルルビプロフェンが有効成分であり、ロコアテープ(劇薬)はフルルビプロフェンの光学異性体であるS体のみを使用している。 「IC50値で比較すると、エスフルルビプロフェンのCOX-1及びCOX-2阻害活性はフルルビプロフェンの2倍、R-(-)-フルルビプロフェンの1000倍以上強い事が示唆されてた。」(IFより)
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