エナラプリルマレイン酸塩錠(レニベース)

成分名:エナラプリルマレイン酸塩

先発品: レニベース錠

後発品:エナラプリルマレイン酸塩錠


<作用機序分類>

持続性アンジオテンシン変換酵素阻害剤(ACE阻害剤)

プロドラッグであり、経口投与後、加水分解によりジアシド体活性体【エナラプリラート】 となりACE阻害作用を発揮する

末梢血管(後負荷)抵抗、肺細動脈楔入圧(前負荷)及び肺血管抵抗を減少させることにより心拍量及び心機能を改善する。


<予想される疾患>

1.本態性高血圧症、腎性高血圧症、腎血管性高血圧症、悪性高血圧

2.下記の状態で、ジギタリス製剤、利尿剤等の基礎治療剤を投与しても十分な効果が認められない場合

慢性心不全(軽症~中等症)


<服薬指導>

[効能説明]

「血圧を上げる物質(アンギオテンシンⅡ)が作られるのを抑えて、血圧を下げる薬です。心臓や腎臓の負担を軽くする効果もあります。血圧管理は脳卒中や心臓病、腎臓病のリスクを低減します。」


[服薬フォロー]

・血管性浮腫

「もし、唇、口の中やまぶたが腫れることがあれば、飲むのをやめて医療機関に連絡するように」

好発時期:1週間以内
機序:キニナーゼ阻害による血中ブラジキニン濃度の上昇→血管透過性亢進
通常、蕁麻疹を伴わない


・空咳

「痰の出ない乾いた咳が出ることがあれば、飲むのをやめて医療機関に連絡するように」

機序:キニナーゼ阻害による血中ブラジキニン濃度の上昇→肺胞刺激→血管透過性亢進空咳が起こることが報告されています。
空咳が続く場合は、ARBなどの空咳の起こりにくい薬剤に変更の提案を行う必要があります。


<薬剤切り替え時の注意>

ACE阻害薬は薬剤中止後も組織中に3週間とどまるとされるため、ACE阻害薬中止から6週間以上経過して代替薬を開始することが推奨されている。





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